ヨガのポーズ

肩甲骨を柔軟にするヨガのポーズ

肩甲骨はもともと柔軟性があり、可動域も広く、自由な動きができるという特長があります。
しかし、PCスマホによる前屈みの悪い姿勢や猫背、運動不足が原因で、肩甲骨は硬く、可動域が狭くなりがちです。それにより血流が悪くなり、肩こりや腰痛、目の疲れなど、いろいろな不調が出やすくなります。

つまり不調の方も健康のために、自覚症状のない方も予防のために、柔軟性と可動域を広く保つ事がとても大切なのです。
今回は肩甲骨をゆるめて可動域を広げるためのポーズを2種類ご紹介します。硬くならないように、短い時間で構わないので、毎日思いついた時にでも続けることが大切です。

ネコのポーズ(マールジャーラ・アーサナ)



ネコのポーズは、ウォーミングアップとしてもよく組み込まれている定番のポーズです。
肩甲骨を広げたり縮めたりして背骨を中心に動かすことで、背中全体がほぐれるので、体全体の血行もよくなり、腰痛の緩和や腹部のインナーマッスルの強化にも役立ちます。

ポーズの効果

  • 肩甲骨周りの柔軟性向上
  • 背筋を中心にして、全身の筋肉のこり解消
  • 内臓機能の調整・促進

ポーズの注意点

  • 手と足の位置が開かないように。
  • 首に故障がある場合は、頭をまっすぐのまま。腰痛、背中の痛みがある方は無理をしないように。
  • 呼吸に動作をあわせることを意識してゆっくり行ないましょう。

ポーズの流れ

  1. 両手と両ひざを肩幅くらいに開いて、四つんばいになります。ひざは腰の真下、手首と肘・肩が床に対して直角になるように調節します。目線は床に。
  2. まず息を吸います。吐きながら、両手と両ひざはそのままの位置で、手で床を押し天井へ突き出すように背中(背骨)を丸くしていきます。目線は引っ込めたお腹を覗き込むように。肩甲骨が開いているのを意識してみて。
  3. 息を吸いながら、肩の位置は維持しながら、ゆっくり背中を戻し坐骨を斜め後ろに持ち上げて胸を張ります。背中を反るというよりも、背骨を伸ばすイメージ。目線は天井へ、頭を持ち上げて喉も伸ばしま。肩甲骨を寄せるのを意識して。
  4. 呼吸に合わせてゆっくりと(2)➡(️3)を、3~5回ほど繰り返します。
  5. 息を吐きながら最初の姿勢(1)に戻します。何度か繰り返すことで背骨周りをほぐれます。

針の糸通しのポーズ


腕・肩・背中・腰の筋肉をほぐして、一気に伸ばしてくれる糸通しのポーズ。猫のねじりのポーズとも言われています。
動きの悪くなった肩甲骨もしっかり伸びるので血流も改善、首や肩こりの原因の血行不良も緩和されます。また肩甲骨と背骨の位置を正しく整え、体の歪みも改善されます。肩も首も力を抜いて、楽に自然呼吸することを心がけて。

ポーズの効果

  • 肩甲骨と背骨のゆがみ改善
  • 首、肩こりの改善
  • 血行促進・代謝アップ

ポーズの流れ

  1. 両ひざを肩幅くらいに開いて、四つんばいになります。
  2. 足の指を立て、息を吐きながら左手と左ひざの間に右腕を通してそのまま床に滑らせ、ゆっくりと上半身をひねります。右手〜右肩、頭は床につけます。腕の角度は体に対して垂直になるように。
  3. 左手を頭の先の方に伸ばして、お尻は高い位置でキープしたまま背筋をまっすぐに。息を吐きながら、目線を天井へと向けて上半身をねじります。肩甲骨が広がるのを意識して。 ※腕を挙げるのがキツイ場合は、左手は曲げた状態で。
  4. ゆっくりと自然呼吸をしながら、このままのポーズで15〜30秒程度キープ。
  5. 最初の(1)の状態へと戻します。反対側も同様に。